すでにご存じの方も大勢いらっしゃると思いますが、ある出来事があってから気になっていた夏と冬の空気圧の違い。(温度による違い)
計算をしてみたので、記録しておきます。
疑問を持ったきっかけ
ある11月の出来事
前回の空気圧チェックから1か月くらい経っているな。空気を入れよう。
この時は170~180kPaになっていました。 結構減るなぁ。
R2の規定が200~210kPa。タイヤの空気は1か月で1割ほど減るといわれているので、毎回1割増しくらいの230kPaで入れていました。 ですので、この時は2割以上減っていたことになります。
ある3月の出来事
ガソリンスタンド店員「空気圧見ましょうか?」
Gaki「(2か月くらい見てなかったな)お願いします。」
首をかしげるガソリンスタンド店員
Gaki「どうですか? 結構抜けてますか?」
店員「いや、かなり多いですね。 2.3くらい入っています。 ちょっと抜いておきます。」
えっ! たしか2か月ほど前に230kPaで入れたはず。 減ってない? なぜだ? 温度か!?
温度で空気圧が変わります
上記のような出来事があってから、調べてみたのですが、やはり温度で空気圧が変わるらしい。考えてみれば当然で、そのためタイヤ空気圧はタイヤが冷えている状態(冷間時)で測定することになっています。
高速道路を120km/h程度のスピードで走行するとタイヤ内の温度は40~50℃ほど上がり、その影響でタイヤの空気圧も20~30kPa程度上昇します。(ヨコハマタイヤのWebサイトより)
http://www.yokohamatire.jp/check-de-smile/sp_airpressure/page02.html
僕が空気圧チェックするときに、1割増しで入れる理由としては、以下の2つです。
- 1か月で1割減になるので、1か月後に規定の空気圧を下回らないようにする
- 測定器の誤差が-10%~+10%あると考えると、高めの方が安全
タイヤのゴムを通して空気が徐々に抜けていくので、1か月に10%ほど下がります。
測定器の誤差が本当に10%あったとすると、上記の出来事もそれやん!ってなってしまいそうですが、温度で圧力が変わることも事実なので計算してみます。
上記の空気圧が高めだった出来事は、家から500mほどのガソリンスタンドなので走行による温度上昇の影響は少ないと考え、気温のみが関係しているはず。
ボイル・シャルルの法則
「一定量の気体の体積 V は 圧力 p に 反比例し、 絶対温度 T に 比例する」
p1V1/T1=p2V2/T2
ここでいう、pは絶対圧力なので、空気圧ゲージの数値+大気圧(100kPa)、Tは絶対温度なので、温度計の温度+273.15です。 さらに、タイヤ内の体積は変化しないものと仮定し、数式をいじくっていくと、以下の計算式で求められることが分かります。
pt2=(pt1+100) { (t2+273.15)/(t1+273.15) } -100
(ptはタイヤの空気圧ゲージの表示値、tは温度(℃)、1を変化前、2を変化後としています)
計算してみる
上記11月の例: 初期値230kPa、温度変化20℃→10℃、1か月分の減少10%とすると
10月: 230kPa入れました → 11月: 計算では197kPaになります。 実際180kPaでした。
上記3月の例: 初期値230kPa、温度変化5℃→15℃、2か月分の減少20%とすると
1月: 230kPa入れました → 3月: 計算では193kPaになります。 実際230kPaでした。
ん~ 計算通りになってないな。 これは本当に測定器の誤差かもしれん。 もしくは水蒸気の計算も入れないと行かんのかも。
計算結果よりも実際の方が、夏→秋、秋→冬の時は低くなりやすいことを示しているといえますね。 月に1回のチェックはしたほうが良いという結論には導けたかな。。
計算してくれるサイトがあった!
と、ここまでやってきましたが、なんと空気圧と温度を入力するだけで計算してくれるサイトがありました。僕が考えることは、どこかですでにやられているものですね。
サイトには計算式が書いていないですが、上記の計算式と同じ結果が出てきましたので、同じ考え方で計算しているものと思われます。
温度変化によるタイヤの空気圧変化を計算できるサイト(自転車探検!)
https://jitensha-tanken.geo.jp/tire_pressure_temp.html#4
と、とにかく、1か月に1回は空気圧チェックしましょうね! 重要な点をまとめますと、
- 空気圧チェックはタイヤが冷えている状態で行う
- 走行後や暑い季節は空気圧が高くなる
- 基本的に1か月で10%空気圧が下がる
- 涼しく(寒く)なっていく時期は空気圧が下がりやすい
空気圧ゲージはピンキリなんですが、以下のようなものなら数百円です。また、月1回の20kPa追加する程度であれば、自転車の空気入れでもできるので、めんどくさがらずにチェックしましょう。 参考になればうれしいです。
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